赤ちゃんに湿疹が出てきた…どうしたらいいの?
赤ちゃんのお肌は「ツルツル」「すべすべ」のイメージがありますが、生まれたばかりの頃はとってもデリケートで、意外にトラブルが多いもの。
最初の難関は新生児期から出る乳児湿疹ではないでしょうか。
息子も生後2ヶ月頃に乳児湿疹が酷くなり、生後半年でアトピーと診断されましたが、せっせと適切なスキンケアを行った結果、2歳半の今では健やかなお肌に育ち、アトピーも治りました。
その過程と、適切なスキンケアについて書いていこうと思います。
アトピーだった息子の治療過程
育児開始!スキンケアをするものの乳児湿疹が…
出産前から赤ちゃんのスキンケアの大切さを知っていたつもりでした。
出産後に里帰りし、いざ育児を開始してみると、授乳のことで頭がいっぱいでノイローゼ寸前。
沐浴はほとんど両親が2人でやってくれて(孫大好きジジババですw)私はそのあとのスキンケアを担当していたのですが…冬生まれだったため、メチャクチャ寒い!
湯冷めしないように手早く保湿剤を塗り、着替えさせなければなりません。
しかし、父親は保湿の大切さを知らないので「早くしないと風邪をひいてしまう!」と急かします。
その結果、保湿剤を塗らずに服を着せることも。
今思えば、なんてことを…
そしてしばらくすると、頭に脂漏性湿疹が出てきました。
ここでまた大混乱。「脂漏性湿疹ができるということは洗いすぎ?それとも洗えてなさすぎ?」
赤ちゃん用のシャンプーを使ったり、使わなかったり、試行錯誤の連続。
正解が分からず、ただただ日々をこなす毎日でした。(結局、脂漏性湿疹はしばらくして自然に治まりました)
生後2ヶ月で初めて日本アレルギー学会の専門医のところに
生後2ヶ月、里帰りが終わり、家での育児が始まりました。
この頃は市販の保湿剤を顔にも体にも使用していました。
しかし顔はカサカサしていて痒いのか、授乳のときに私にズリズリと擦りつけてきます。
またもや正解が分からないので、そのまませっせと市販の保湿剤を塗っていました。
すると今度は腕に湿疹ができて、日に日に悪化していきました。
「これはさすがにマズイ…」と思った私は、まず小児科を探しました。
幸いなことに、小児科とアレルギー科を併設している病院が近くにあり、訪ねてみることにしました。
これまた幸いなことに、その病院の先生は日本アレルギー学会に所属されていて、きちんと治療の方針を指導してくださる方でした。
先生曰く「市販の保湿剤がお肌に合っていないので、ヒルドイドで保湿しましょう」「お肌が荒れているところはステロイド剤でサクッと治しましょう」ということでした。
ステロイド剤と聞くと怖いイメージがありますよね。私も幼いころに母がステロイド剤の副作用で大変なことになったので、怖いものと思っていました。
しかし先生は「この量のステロイドなら副作用は心配ありません。それよりもお肌を荒れた状態にしておくほうが後々大変なことになります。」ときちんと説明してくれました。
その言葉を信じてヒルドイドによる朝晩2回の保湿と、ステロイドで炎症を抑えたところ、息子のお肌は劇的に良くなったのでした。(ステロイドの使い方については後述します)
生後半年で血液検査→アトピーの値が高かった
そんなこんなで毎日せっせと保湿し、お肌が荒れたときにはステロイドでサクッと治し、生後半年になった頃。
先生から血液検査をしてみようかという提案があり、生まれて初めての採血。
かわいいかわいい、クリームパンみたいな手に注射針が刺さり、私が泣きそうになりました(←注射大嫌い)
血液検査の結果…TARC(ターク)値が高く、アトピーという診断でした。
私も夫もアトピーを持っておらず、息子のお肌もキレイになっていたので、とてもショックだったことを覚えています。
しかし先生は「赤ちゃんのアトピーは適切な治療をしていれば、大きくなるまでに治ります」と断言してくれました。
月1で通院、しかし…
先生の言葉を信じて、それからもせっせと保湿&ステロイド。
月に1回のペースで通院して、保湿剤とステロイド剤をもらっていました。
しかし、ある日しばらく休診とのお知らせが。
なんと先生が別の病院に転院されることに…。
先生を信じてここまで頑張ってきたのに
これからどうしたらいいの~
しばらくすると別の先生が入り、病院は再開されたのですが、その先生は患部を診ることもなく、同じ量の薬を毎月出すだけでした。
多分、アレルギー治療の知識がない、普通の小児科の先生だったのだと思います。
…にしても、患部はちゃんと見てよ!
評判が悪かったのか、その先生に代わってほどなくして病院は閉院となりました。
先生を追いかけて県外病院へ
1歳をすぎる頃にはお肌の状態は安定していて、アトピーと思われたことは一度もありませんでした。
ママ友にアトピーだと話すと「え、全然知らなかった!」とビックリされるほど。
毎日せっせと保湿、お肌が荒れたらステロイド、と最初に先生に教わったことを続けていましたが、いつまでこれを続けるのかな?まだこれで合ってるのかな?と疑問に思い、先生が転院された県外の病院まで行ってみました。
先生は驚いた様子でしたが、相変わらず的確なアドバイスをくれ「出せる最大の量を処方しておくね!」とヒルドイドもたくさん処方してくださいました(一時期ヒルドイドが美容にいいと悪用されたことがあって、たくさん処方するのが難しくなっていました)
県外まで来たのは大変でしたが、このままの方針で大丈夫だと確認できて安心しました。
2歳半で再度血液検査→アトピー完治
そのあとはヒルドイドが切れそうになると、かかりつけの小児科でちょびちょびと処方してもらい(本当にちょびちょびしか処方してくれません…)なんとか凌いできました。
いよいよステロイド剤も切れそうになったので、私が通っている皮膚科に息子を連れていくことに。
そこの先生も日本アレルギー学会の先生なので、基本的な治療の仕方は同じようです。
とにかく血液検査をしてみないと、治療の方針が決められないとのことだったので、人生2度目の採血。
毛布でグルグル巻きにされ、さぞ暴れるのだろうと見守っていたら、自分の腕をジッと見て、ケロッとしている息子…看護師さんもビックリしていましたw
1週間後、結果を聞きに行ってみると、アトピーの数値であるTARC値は正常範囲に改善されていました!
毎日せっせと保湿した甲斐があったなぁと、とても嬉しかったです。
その他、食物アレルギーも同時に検査してもらっていたのですが、卵白が少し高いくらいで他は異常なしでした。
またお肌が荒れてるときに来てくださいと、ヒルドイドとステロイド剤を処方してもらいました。
これからもせっせと保湿を続けて、ピカピカのお肌を守ってあげたいと思います。
湿疹を診てもらう小児科の先生選び
大事な赤ちゃんを診てもらう先生。慎重に決めたいですよね。
かくいう私は「小児科とアレルギー科、どっちもやってるところがある!ラッキー!」と完全に運だけで良い先生に巡り合えたわけですがw
未だにステロイドに対してはお医者さんですら反対派も多く、お母さんを悩ませます。
そして荒れたお肌は治らず、更なるアレルギーを併発することも。
用法、用量を守ればステロイド剤は怖くないと、きちんと指導してくれるお医者さんを見つけたいですね。
日本アレルギー学会のサイトでは地域ごとや専門科ごとに検索できますので、ぜひ探してみてください!
一般社団法人 日本アレルギー学会
https://www.jsaweb.jp/modules/specialist/index.php?content_id=6
新生児期からのスキンケアの大切さ
お肌の基本は3歳までに作られるそうです。
3歳頃までにお肌のトラブルが多いと、大人になってからもトラブルが多くなる。
逆に言うと、3歳頃までにお肌のトラブルが少ないと、大人になってからもトラブルが少ない。
新生児期からスキンケアすることで、将来のお肌がキレイになるなんて、義務教育で教えておいてほしいですよね!
清潔にする→保湿する→バリア機能を維持する
このサイクルを繰り返すことで健やかなお肌は育っていきます。
ステロイド外用剤の正しい使い方
お肌がガサガサになっていたり、赤くボツボツしたものが出てきていたら、炎症を起こしています。
その炎症を抑えるのがステロイドの役目です。
炎症を起こしているということは、肌のバリア機能が低下しているということ。
そこにアレルゲンが入ることで、新たなアレルギーを引き起こしてしまいます。
つまり、炎症をほったらかしにしていると、ドンドン荒れやすいお肌になっていくということです。
ステロイドは1回塗って終わりではなく、継続して塗る必要があります。
炎症は火事、ステロイドが消防車と考えると分かりやすいのですが、一度鎮火したように見えても、小さな火が残っていれば、また燃えてしまいます。
その小さな火まできちんと鎮火することが大切なのです。
塗り方を具体的に説明すると…
- 1日に1回(場合によっては2回)塗る
- (炎症が治るまで繰り返す)
- 2日に1回塗る
- 3日に1回塗る
- 1週間に1回塗る
という風に、少しずつ塗る回数を減らしていきます。
減らしたことで炎症がまた出てくるようであれば、前のサイクルに戻します。
これを繰り返していくことで、最後にはステロイドなしで健やかなお肌を保つことができるようになります。
赤ちゃんの湿疹・アトピー治療まとめ
育児に慣れていない頃からのスキンケアはなかなか大変です。
ですが、一生モノの美肌をプレゼントするつもりで習慣化してしまいましょう。
新生児期からのスキンケア、侮ることなかれ…!
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